仕事をしようと近所のカフェに来たのに気分が乗らず、気分転換のつもりで読み始めたら一気に最後まで読んでしまいました。
虹色のコーラス

女子会仲間の寺田真理子さんが翻訳したスペインの小説です。

帯には、こう書いてあります。
「教え子、かつての恋人、そして音楽に愛情を捧げつくした一人の女性教師の物語」
主人公のジョルジェット・コリニョンさんは62歳のフランス人、バルセロナの小学校でフランス語と音楽を教えていました。
ところが、あと2年で定年を迎えるというときに、長年勤めていた山の手地区の小学校から下町の小学校に突然転勤を命じられた、という場面から物語が始まります。

この物語の魅力を翻訳者の寺田さんは、あとがきでこんなふうに語っています。
「中でも、他者の生き方の美しさに接した時の感動は大きなものです。その人の所作や言葉、つくりあげたものの背後にある長年の丹精を思うと、敬虔な気持ちになるのです。
本書の主人公であるコリニョンさんも、生き方の美しい人です。そして美しいものが大好きで、あふれる愛情を与えてやまない人です」

私が最も心を動かされたのは、30年以上もの間、コリニョンさんの隣人で友人でもあったキメータの言葉。
「人生はこういうものよね」とキメータは言った。
「自分で決めたことが、いいほうに転ぶことも、悪いほうに転ぶこともある。だけどどう転んでも、自分で責任を負うんだわ」。

この本は電車の中やカフェなど、人前で読まないことをオススメします。
抑えきれない涙を見られて、変な人に思われないように。

本書の誕生秘話を知りたい方へ
5/27(土)15:00~渋谷で出版記念トークショーがあります。
私もお邪魔する予定です。
渋谷駅前読書大学『虹色のコーラス』出版記念トークショー&サイン会

私も美しいものが好きです。

虹色のコーラス