タイトルに惹かれて手に取りました。
「妻語を学ぶ」
(黒川伊保子さん)
著者の黒川さんは性や年代によって異なる脳の性質を研究している方で、45万部を突破した2019年のベストセラー「妻のトリセツ」の著者でもあります。
男性であれば、目次を眺めているうちに苦い記憶が甦ってきた、そんな項目がいくつかあるんじゃないでしょうか。
①もういい。自分でする!
②好きにすればいいんじゃない
③どうせ私なんか、どうだっていいと思っているんでしょ?
④一緒にいる意味ないよね
⑤口を利いてくれない
⑥これするの、大変なんだからね
⑦うっすら不機嫌
⑧何もわかっていない!
⑨あなたって、どうしてそうなの?
⑩仕事と私(家族)、どっちが大事!?
⑪アドバイスしていたら、逆ギレされた
⑫急に不機嫌になって、取り付くしまもない
⑬勝手に電話を切る
⑭だから、言ったじゃないの
⑮何度もあやまったことなのに、過去を蒸し返す
⑯突然、泣き出す
⑰行き先や帰宅時間を尋ねたら怒り出した
⑱みんな、私が悪いのよね
印象に残った箇所
169ページ
「わがまま」「理不尽」ときに「不条理」とさえ感じる”彼女のさまざまな不機嫌の理由”の根底にあるのは、ただひとつ。
「あなたのことが大好きで、大好きなあなたから大切にされたい」
という思いだけ、ということに気づくだろう。
171ページ
この世の対話方式には「心の文脈」と「事実の文脈」の二通りがある。
「心の文脈」とは「来し方の心のものがたりを語り尽くしたい」という衝動の下に紡がれる文脈だ。
一方で、「事実の文脈」は、「事実を客観的に把握し、素早い問題解決をしたい」という衝動の下に紡がれる対話だ。
179ページ
男女の関係をややこしくするのは、恋に落ちる男女が似たもの同士ではなく、生物多様性の論理にのっとって、感性が正反対の相手を選ぶこと。
つまり、「この世でもっとも心が通いにくい相手」を選んで発情する点だ。
189ページ
男性脳には理解しづらいことなのだが、女性脳の情緒は時間軸に沿ってゆったりと蓄積されていく。
さらに、蓄積するためのプラスの容れものと、マイナスの容れものを別々に持っている。
197ページ
「いい女」の定義は、簡単である。
その人の機嫌が安定していること。
そのことに尽きる。
印象に残った箇所以外にも「愛の抜き打ち試験」や、「女性脳は、相手が自分の言いなりになってくれることで愛を測る脳である」など、絶妙な言い回しが各所に出てきます。
感情的には抵抗あるかもですが、スッと入ってくる言葉の選び方、とっても刺激になりました。
家庭平和の最大の鍵は妻の機嫌がいいこと、間違いありません。
「妻語を学ぶ」
(黒川伊保子さん)
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