同じ新潟市出身ということで、勝手に親近感を覚えています。
向き合う仕事」(大越健介さん)


平日夜9時からのNHKニュースウォッチ9で5年間キャスターを務めた大越さん。
大谷更生が注目したのは、本文よりも大越さんのコラム「ぼくの流儀」でした。

83ページ:詰め込んで捨てる
政治家に限らず、インタビュー相手から「本音」を引き出すためには、こちらが不勉強ではそもそも話にならない。
何よりも相手に対して失礼だし、ましてやぼくの場合、相手の話を引き出すことが仕事なのだから、それができなければ視聴者に対する責任も果たせない。
ものぐさなぼくではあるが、インタビューがセットされれば、相手を知るためにできるだけの準備をする。
(中略)
そしていざ本番に入るというとき、ぼくはそれまでに詰め込んださまざまな知識や情報をいったん捨てることを心がけている。
手元の資料にも、間違ってはいけない数字などを除けば、まず目を落とすまいと決意して臨む。
インタビューは生き物であり、その流れに上手に身を委ねることが大事だと思うからだ。
事前に仕入れた知識や想定した段取りばかり縛られていると、生き物であるインタビューを窒息させかねない。

119ページ:リスペクトを忘れない
インタビュアーは話を引き出す人であって、自ら語る人ではない。
語るにしても、それは相手にそれ以上のことばを発してもらうための道具にすぎない。
ぼくもまた発展途上の、何者でもない人間として、相手に対するリスペクトを忘れまいと思う。

157ページ:コンプレックスを大事に
正直なところ、ぼくは英語がコンプレックスになっている。
でも、このコンプレックスはむしろ大事にしていきたい。
英語でのインタビューの話が舞い込むたびに、正直、気分が重くなる。
ことばの壁がある分、しっかり準備をしなければならないし、負担も緊張感も大きい。
しかし、考えてみれば、準備に万全を期し、イメージトレーニングを重ねることは、インタビューの「基本中の基本」に立ち返ることに他ならないのだ。

本書は大越さんの「聴き手の美学」を表現している。
読み終えて、そんなことを感じました。

向き合う仕事」(大越健介さん)

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