10/18(金)出版社主催の著者交流会でゲスト講師として登場なさった新井見枝香さんの著書『本屋の新井』を読み終えました。


新井さんは現在HMV&BOOKS HIBIYA COTTAGEにお勤め、芥川賞・直木賞と同じ日に発表する「新井賞」の創設者でもあります。
本書は新井さんが出版業界唯一の専門誌「新文化」の連載をまとめたもの。
軽快な文章のおかげでスイスイ読めた一冊ですが、時折ガツッとくるところがありました。

印象に残った箇所

1万円も本を買ってしまったと思えば後悔するかもしれないが、本を3冊も買ったという事実には喜びしかない。

うちは伝統ある書店で、文化を売ってるんです。
だから、ひとり一冊しか売りません。
ってその論法、一体誰がしあわせになるの?

「私は今、世界で一番好きな人といる!」と思い込む。
これは六本木のクラブで働く年上の友人に教わった、ナンバーワンになるための接客法だ。
思ったことがすぐ顔に出てしまう私にとって、逆転の発想だった。
作り笑いができないのなら、自分の気持ちを変えてしまえばいい。
おかげで、手際が悪くても、ものを知らなくても、お客様を怒らせてしまうことはほとんどなくなった。

売れないのは誰のせいだ。
売れる本が書けない作家か?
売れている本を切らす出版社か?
書店は精一杯売れる売り場を作っているのにって?
いやいや案外、暗い顔した自分のせいかもしれないぞ?
嘘でもいいから笑え。
本が売れないと嘆く前に。

あるかしら書店』(ヨシタケシンスケさん)


その中に、「人間は本のようなもの」というページがある。
本は、表紙を見ただけでは、中身のすべてはわからない。
人間も、そこにある一人一人のストーリーは、顔を見ただけではわからない。

本屋の新井』(新井見枝香さん)