◆ケーキ・カットのルール

相手が切って、自分が選ぶ
どちらも結果に文句をいえなくなる

ハーバード流交渉術』(ロジャー・フィッシャー、ウィリアム・ユーリー)で一番印象に残ったのが、この箇所でした。


◆原則立脚型交渉
本質的な利益と、お互いが納得する合意の選択肢に注目し、公平な判断基準を設定することで優れた合意を目指すやり方

◆交渉のよし悪しを判断する客観的基準
①合意が可能な場合にそれが優れた合意になるか
②プロセスが効率的であるか
③交渉後に関係が改善しているか(あるいは少なくとも損なわれていないか )

◆原則立脚型交渉 四つの原則
・人
人と問題を切り離す
相手ではなく、交渉で話し合うべき問題に立ち向かう
・利益
「条件や立場」ではなく「利益」に注目する
・選択肢
お互いの利益に配慮した複数の選択肢を考える
一定の時間を確保し、共通の利益を増やしつつ、対立する利害をうまく調整できる解決策のバリエーションを検討する
・基準
客観的基準にもとづく解決にこだわる
どちらの意思にも左右されない客観的で公平な基準で考えましょうと主張する

◆交渉の3ステップ
①分析
現状を見極める段階
四つの原則に注目して情報を収集、整理し、吟味する
具体的には、対処すべき人間的要因(認識のズレや感情、コミュニケーションの問題など)を見極め、自分と相手が望んでいる利益を明らかにしておく
②立案
四つの原則に関してアイデアを出しながら、必要な行動を考えていく
③協議
合意を目指して話し合いを進めていく

厄介な「人の心の問題」に対処していくには、このように、認識、感情、コミュニケーションの三つのキーワードで考えるといい。

◆交渉者の五つの基本的な利益
①自律性
自分に関することを自分で決めてコントロールしたい
②価値理解
存在や価値を認められたい
③つながり
仲間の一員になり、受け入れられたい
④役割
有意義な目的をもちたい
⑤ステータス
公平に見られ、評価されたい

◆謝罪
とりわけ謝罪は多くの場面で高い効果を発揮するので、自分に責任がないと感じていたり悪意がなかったりしても、形だけでも謝ることには意味がある。
謝罪はもっとも安上がりで効果の高い対策といえるかもしれない。

◆コミュニケーションの問題
①交渉を行っている者が、相手に向かって話しているとは限らない
表面上はそうしていても、理解してもらうことを期待していない可能性もある
②こちらがわかりやすく腹を割って話しているつもりでも、向こうが聞いていない
③受け止め方のズレ
一方がいったことが他方に正確に伝わらない

◆「条件」ではなく「利益」を調整する
対立している「条件」の背後にある「利益」に視点を移すと、自分だけでなく相手側の利益にもなる案が見つかることが多い

◆交渉でさまざまな選択肢を考えるのを阻害する要因
①アイデアの切り捨て
②単独の答えを探してしまうこと
③パイの大きさが固定だという思い込み
④相手の問題は相手自身が解決すべきだという考え

◆違いの調整の発想
①利益の違い
②見解の違い
③時間の価値観の違い
将来価値に対する割引率設定の差
④見通しの違い
⑤リスクの違い

◆BATNA
Best Alternative to Negotiated Agreement
交渉が決裂した場合に取れるベストな行動

◆「交渉が決裂した場合にとれるベストの行動」を考え出すプロセス
①交渉が決裂したときに考えられる行動のリストをつくる
②特に有望なアイデアを改良し、実現性を高める
③ベストと思われるものを暫定案として選んでおく

本書の翻訳は現在ライフネット生命の代表をなさっている岩瀬大輔さん。
交渉が苦手で、つい相手の言いなりになってしまう方にオススメの一冊です。

ハーバード流交渉術(ロジャー・フィッシャー、ウィリアム・ユーリー)