11/17(土)のエンジニア向け講演資料の最終仕上げ中ですが、タイトルに私の名前が入っていたので、手に取りました。
AI経営で会社は甦る』(冨山和彦さん)


読み終えて感じたのが「仕事が楽しくなる未来、くるかも」でした。
◆人間にとって快適なことが仕事になる
よくAIによって人間の仕事がなくなると言われるが、産業の発展史や道具の発展史を見てみると、人間が苦手なものは、AI以前にもどんどん置き換えられてきたことがわかる。
(中略)
人間が苦手なことが順番に機械に置き換えられ、AIに置き換えられていく結果、最後に残るのは人間の得意なことばかり。
つまり、美しい言い方をすれば、人間にとって苦痛じゃないこと、快適なことだけが仕事になるのだ。

◆本書のキーワード
Gの風:Global(グローバル)
Lの風:Local(ローカル)
Cの世界:Casual(カジュアル)
Sの世界:Serious(シリアス)

◆デジタル革命で起きる、ほぼ「確実なこと」
★ビジネスサイクルの短命化
★製品・サービス・機能の標準化、モジュラー化
★スマイルカーブ現象
★小さいこと、若いこと、の優位性の向上
★トップの経営力の時代

◆オープンイノベーションとブラックボックス化
AIや IoTを梃子に事業展開するときに、どこまでが協調領域で、どこからが競争領域なのか、この的確な峻別が勝ち負けの大きな鍵となる。
どこまでがオープンイノベーションで既存のプラットフォームを利用し、どこから独自技術としてブラックボックス化していくのか。

◆最後まで外から持って来られないのが得意分野
自分たちが本当にこの領域で他の人間より賢いのかを冷静、冷徹に見極め、よそのほうが出来がいいなら、それを持ってきて使えばいいという戦いになる。
逆に言えば、よそから持ってきた技術を組み合わせ、最後まで残った部分が自分たちの得意分野になるのである。
そこは競争領域だから、外を見えなくして徹底的に囲い込む。

◆「Sの世界」では「Cの世界」の勝者の遺伝子が致命的欠点に
こうなってくると今までの「Cの世界」の勝者たちの組織遺伝子、すなわち拙速で、いい加減で、どんどん新しい商品やサービス(その多くが未完成)を市場投入しながら、高速で PDCAを回してファインチューニングしていく組織能力、愉快でお気楽な組織文化は、この「Sの世界」では大きな劣位要因になる可能性が出てくる。
前述のような一発レッドカードな事態を引き起こすか、それを回避するための慎重なテストや時間を要する技術的積み上げや格段に厳格で複雑な規制対応に組織構成員が耐えられない、まどろっこしさを我慢できない可能性が高いからだ。

◆酷使されても壊れない
実用化するには、繰り返しの使用に耐えるだけの耐久性が必要だ。
さまざまな環境で繰り返し使用され、しかも必ずしも仕様書通りではない使われ方をしてもすぐには壊れないように作り込む必要がある。
自動車は多少無茶な運転をしても壊れない。
下手な壊れ方をしたら、それも人命に関わる壊れ方をしたら天文学的な金額の損害賠償を請求されるので、そのあたりの作り込みは一発勝負のロボコン向け開発とは訳が違う。
要求水準が全く異なることに、意外とみんな気づいていない。

楽しく仕事ができる未来のために、今できることを一つひとつ積み重ねていきます。
AI経営で会社は甦る』(冨山和彦さん)