来月講師を務める研修のコンテンツ構成を先方の意向で大幅に変えなければならなくなり、追加するネタの裏付けを取ろうと思って手に取りました。
人生が変わるメンタルタフネス』(ピョートル・フェリクス・グジバチさん)


モルガン・スタンレー、グーグルなどで責任ある立場を務めた経験を持つ著者が、
・どのような人が社会に求められているのか
・メンタルタフネスが持つ無限の可能性
について紹介した本です。

印象に残った箇所

◆ダイバーシティ(多様性)
では、「国際的な舞台で活躍する力」とは何でしょう?
グローバル企業の代表格でもあるグーグルが大切にしているのが、ダイバーシティ(多様性)という考え方です。
国籍や民族、宗教など異なる文化を持つ人たちが、お互いに文化的違いや価値を受け入れ、まだ尊重し合えるような関係性を創造することです。

◆好奇心
好奇心というのは、すべての行動の原動力となります。
たとえリスクがあったとしても、
「その先に何があるんだろう?」
「きっと、すばらしい世界が広がっているに違いない」
と、突破するパワーと集中力を生み出します。

◆心の境界線
人間関係において、
「私はこういう人間だから」
と境界線をつくってしまっている人がいます。
「好き・嫌い」や「得意・苦手」「できる・できない」を最初から決めつけてしまっているのです。
そういう人に好奇心を持ちなさいと言ってもなかなか難しいものです。
この境界線を「あえて越えていこう」とするメンタルがなければ、新しい発見もないし、人としての成長もありません。

◆マインドフルネス
マインドフルネスとは、仏教の「正念(サティ)」に由来するもので、禅や瞑想に似ています。
正念は邪念に心を乱されず、正しい思い(念)を持ち続けることで、「こうしたい」「こうありたい」というひとつのことを成就するものです。
こうした仏教の考え方をベースにしつつも、修行など宗教的な要素を取り除き、集中力と高いパフォーマンスを生み出すためのメソッドとして、ビジネスの場に取り入れられているのがマインドフルネスです。

◆マインドフルネスの効果
①集中力を高める
②ストレスや不安を解消する
③意思決定のスピードが速くなる
④安定した高いパフォーマンスを発揮できる
⑤アイデアやインスピレーションを生む

◆グーグルでのマインドフルネス活用
マインドフルネスは、「今ここで起きていること」をきちんと感じ取り、リラックスしながら幸福感を高めて感情のコントロール力を身につけていくものです。
グーグルはこれを実践することで、多くの新しい価値を生み出したと言えます。

◆マインドフルネスの4ステップ
①姿勢を正しく整える
②自分の呼吸に意識を集中する
③雑念を消し自分の感情に意識を向ける
④自らを客観視して解決へ向けて思考を整える

◆エネルギー管理(Energy Management)
①物理的エネルギー
肉体面のエネルギーで、すべての土台となります。
②感情的エネルギー
心の健康を保つことです。
③心理的エネルギー
どんな困難に対しても、「自分ならできる」という信念のエネルギーです。
④精神的エネルギー
「自分は何のために生きているのか」
「何を達成したいと思っているのか」
という生きる目的に根差すもので、自分を突き動かすエネルギーであり、状況に応じて最善で高度な選択ができる状態にするものです。

◆メンタルタフネス
現代社会でメンタルに必要とされるものは何かと言えば、「強さ」よりも「柔軟さ」「しなやかさ」にあります。
(中略)
これからの仕事に必要なのは、想定外の出来事や混乱など、さまざまな衝撃を跳ね返す硬質な筋肉よりも、衝撃をうまく吸収しながら受け入れるしなやかな筋肉であり、困難さえスポンジのように吸収して、自らの学びに変えていく、そんな柔軟性です。
(中略)
今まさに迎えている時代の変化に適応できるかどうか。
それは心の柔軟性と臨機応変に対応する能力を持っているかどうかがカギであり、それこそがメンタルタフネスと言えます。

◆心理的安全性
ダイバーシティの時代に人間関係を構築するために欠かせないことは、「心理的安全性」を高めることです。
心理的安全性とは、チームやメンバーから「信頼されている」「尊重されている」「必要とされている」「自分の努力を見てくれている」と感じられる環境に身を置くことです。
先に紹介したマインドフルネスは、個人が超集中を生み出し、自らの可能性を引き出すことですが、この状態をチームで共有し、結果に結びつけるというわけです。
個人のパフォーマンスを上げるためにはマインドフルネスが不可欠ですが、チームの場合は心理的安全性が不可欠なのです。

◆レジリエンス
本書の第2章のなかで、メンタルは強さよりも柔軟さやしなやかさが求められていると言いましたが、これは「レジリエンス」という概念で、心の回復力を意味します。
たとえば、どんなにねじ曲げられても、真っ直ぐに伸びる竹のようなしなやかさがあること。
具体的には、苦しみや悲しみ、困難な状況の中にあってもネガティブな面だけでなく、ポジティブな面を見出すことができる思考の柔軟性を持つことです。

◆コミュニケーションに必要な3つの軸
①自分軸
まず自分自身を認識する
②相手軸
相手とどんな関係を築きたいのかを考える
③グループ軸
周りを巻き込み行動に変える

人生が変わるメンタルタフネス』(ピョートル・フェリクス・グジバチさん)