サブタイトルの「あらゆる仕事がうまくいく最も合理的な方法」に惹かれて手に取りました。
「SPRINT 最速仕事術」
(ジェイク・ナップ、ジョン・ゼラツキー、ブレイデン・コウィッツ)
本書で紹介されている「スプリント」は、わずか5日間でプロトタイプを制作するためにGoogleで生まれた手法。
プロトタイプとは試作品のこと。
Googleが提供するツールの中でよく使われてる「Chrome」「Google Search」「Gmail」「アドセンス」のプロトタイプはスプリントで作られました。
スプリントを活用したプロトタイプ制作は、こんなスケジュールで行います。
39ページより
月曜日に問題を洗い出して、どの重要部分に照準を合わせるかを決める。
火曜日に多くのソリューションを紙にスケッチする。
水曜日に最高のソリューションを選ぶという困難な決定を下し、アイデアを検証可能な仮説のかたちに変える。
木曜日にリアルなプロトタイプを完成させる。
金曜日に本物の生身の人間でそれをテストする。
印象に残った箇所
52ページ
スプリントはとくに次のような厄介な状況で役に立つ
①リスクが高いとき
②時間が足りないとき
③何から手をつけていいかわからないとき
107ページ
ヒアリングをする相手を選ぶには、ちょっとした采配が必要だ。
あなたはチームの誰に何を聞くべきかの目星はついているだろう。
僕らの経験からいうと、次のトピックについて話せる人が、少なくとも1人ずついるといい。
・戦略
まずは決定者に話を聞こう
・顧客の声
顧客と一番よく話すのは誰だろう?
・ものごとの仕組み
製品の構造に精通しているのは誰だろう?
・過去のとりくみ
230ページ
プロトタイプ思考は、4つの簡単な原則からなる。
①プロトタイプは「どんなもの」でもつくれる
②プロトタイプは「使い捨て」
③学習に「必要最低限」のものをつくる
④プロトタイプは「リアル」に見えなくてはいけない
265ページ
過去に行った83の製品調査を分析し、インタビューの回数と発見された問題の数をグラフにプロットしてみた。
すると思いがけない結果がくり返し現れた。
問題の85%が、たった5人のインタビューで発見されていたのだ。
288ページ
「好奇心思考」でとりくむ
すご腕のインタビュアーになるための最後のコツは、テクニックじゃなく、考え方に関するものだ。
木曜日は「プロトタイプ思考」の日だが、金曜日になったらチーム、とくにインタビュアーは「好奇心思考」に切り替えよう。
好奇心思考とは、顧客や顧客が示す反応を知りたいという気持ちをもつことだ、
この思考をとり入れるには、顧客の発言や行動のなかで、意外だと思った細部に集中するといい。
いつも「なぜ?」と聞こう。
スプリント、新しい商品やサービスを素早くカタチにして反応を確認したいときにピッタリな手法だと感じました。
「SPRINT 最速仕事術」
(ジェイク・ナップ、ジョン・ゼラツキー、ブレイデン・コウィッツ)
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