3/31(土)は寺田真理子さんが出演するシブ読(シブヤ読書大学)に参加してきました。
今回の本は『認知症の介護のために知っておきたい大切なこと』
2005年に刊行して13刷とロングセラーになりながら、出版社の突然の倒産で絶版となった本書待望の復刊を記念するイベントとなりました。
トークショーの冒頭、復刊前の本との違いを解説してくださいました。
復刊前の本をお持ちの方は、新旧よく比べてみてください。
細かいところが違っています。
とくにカバーを外した本体表紙には、真理子さんのこだわりが詰まっています。
◆10のリスト
『認知症になった私が伝えたいこと』(著者:佐藤雅彦さん)で引用。
本書著者の佐藤雅彦さんも会場にお越しになっていました。
1.ごまかしたり、うそをついたりする
2.その人が自分でできることを代わりにやってしまう
3.ひどく幼い子ども程度の能力や経験しかないように扱う
4.権力や脅しで心配させたり、不安にさせたりする
5.きちんとした人間でないというレッテルを貼る
6.責めたり、何をやった、やらなかったという非難を浴びせる
7.本当に理解できるように、ゆっくり話したり単純な話し方をしない
8.何か認められないことをしたからという理由で、仲間はずれにしたり追いやったりする
9.気持ちを無視したり、真剣に受け止めない
10.生きた、感情のある人ではなく、物や動物のように扱う
ここに挙げた10こ、認知症の方だけでなく、人と接する全ての場面で大切なことだと感じました。
◆追っかけのススメ
外資系を目指す人と追っかけの共通点
どうやって相手に憶えてもらうか
◆朗読した詩
「海辺を徘徊する(ケイト・スワファー)」
散歩と徘徊、なぜ同じ行動なのに表す言葉が違うのだろう
行動には目的がある
認知症の人も、認知症でない人も同じ
◆人と関わる上で大切なこと
「感情につきあう(39ページ)」
心は脳よりも強いものです。
わたしたちの感情は、思考よりも深いのです。
これまでわかった限りでは、感情をつかさどる脳の部分は、思考をつかさどる部分に比べてずっと損傷を受けにくいのです。
ですから、介護者は介護される人の感情に特に敏感である必要があります。
感情は幅広いものです。
喜びや幸福、希望につきあうのはおそらくたやすいことでしょう。
けれども、わたしたちは否定的と思われるものも含め、すべてての感情につきあう必要があるのです。
「通訳になろう(41ページ)」
相手の言うことに対応する際、最善の方法は、どんなに支離滅裂で変わったことをやったり言ったりしているようでも、何かを伝えようとしているのだと捉えることです。
実際、外国語の通訳のようになる必要があるわけですが、ここには一つの大きな違いがあります。
それは、混乱した人の数だけ、違う言語があるということです。
大切なことは、言葉の字義通りの意味にとらわれないことです。
その言葉の奥にあるメッセージや表現されている望みを探してみてください。
言葉と一緒に伝わってくる感情を理解するようにしてください。
真理子さん、最後に次の新刊の話をしてくださいました。
テーマは「リーダーのためのパーソンセンタードケア」
どんな形でお目見えするか、秋が楽しみです。
大谷更生の発想の源泉をお届けするために、毎日12:00に配信しているメールマガジン『日刊「大谷更生」』の読者登録は↓