気分転換になればと思って、タイトルに惹かれて手に取った『諦める力』(為末大さん)


一番グッときたのは、このフレーズでした。
◆負け戦はしない、でも戦いはやめない
僕が言いたいのは、あくまでも「手段は諦めていいけれども、目的は諦めてはいけない」ということである。
言い換えれば、踏ん張ったら勝てる領域を見つけることである。
踏ん張って一番になれる可能性のあるところでしか戦わない。
負ける戦いはしない代わりに、一番になる戦いはやめないということだ。
「どうせ私はだめだから」と、勝負をする前から努力することまで放棄するのは、単なる「逃げ」である。

どうしたら勝率を上げられるか

◆憧れの人は自分の延長線上にいるか?
人生は可能性を減らしていく過程でもある。
年齢を重ねるごとに、なれるものやできることが絞り込まれていく。
可能性がなくなっていくと聞くと抵抗感を示す人もいるけれど、何かに秀でるには能力の絞り込みが必須で、どんな可能性もあるという状態は何にも特化できていない状態でもあるのだ。
できないことの数が増えるだけ、できることがより深くなる。

◆負け戦はしない、でも戦いはやめない
戦略とは、トレードオフである。
つまり、諦めとセットで考えるべきものだ。
だめなものはダメ、無理なものは無理。
そう認めたうえで、自分の強い部分をどのように生かして勝つかということを見極める。
極端なことをいえば、勝ちたいから努力をするよりも、さしたる努力をすることなく勝ってしまうフィールドを探すほうが、間違いなく勝率は上がる。


◆「せっかくここまでやったんだから」という呪縛
全力で試してみた経験が少ない人は、「自分ができる範囲」について体感値がない。
ありえない目標を掲げて自信を失ったり、低すぎる目標ばかりを立てて成長できなかったりしがちである。
転ぶことや失敗を恐れて全力で挑むことを避けてきた人は、この自分の範囲に対してのセンスを欠きがちで、僕はそれこそが一番のリスクだと思っている。

◆「負けて悔しいでしょう?」と聞くのは残酷か
失敗を共有するためには、失敗した直後、記憶と感覚とか新鮮なうちに失敗した原因について分析し、そのときに思っている気持ちと一緒に吐き出すのが重要な気がする。

◆金メダルは何の種目で取っても金メダル
自分のことを正確に認識し、その自分が通用する世界をきちんと探す。
僕はこれが勝負の世界への入り口だと思っている。

◆モビリティを確保する
僕は昔から、人間関係を整理するとか、モノを整理して捨てるとか、かかっている費用を圧縮するということを定期的にやっている。
捨てることで小さくなったり、軽くなったり、安くなったりするのが好きなのだ。
しかも、モノを捨てて小さくなることで、選択肢が広がるような気になっていく。

決断とは決めて断つこと。
何を断つか?
しっかり向き合います。

諦める力』(為末大さん)