お互い知恵を借りあう関係な、広報PRの専門家 黒木勝巳さんがおススメしてくださった『「エンタメ」の夜明け』(馬場康夫さん)


出張の合間に読み終えました。
本書は1983年に浦安で開業した、東京ディズニーランド招致の舞台裏を描いた物語です。

物語の中心となるのは3人のプロデューサー。

◆小谷正一
イベントプロデューサーとして、1970年の大阪万博で住友童話館をプロデュースしたり、毎日放送やプロ野球球団の毎日オリオンズの創設にも関わっていらっしゃった方です。
井上靖の芥川賞受賞小説『闘牛』のモデルにもなっています。

◆堀貞一郎
電通で「11PM」「シャボン玉ホリデー」などの番組を企画するなどラジオ・テレビのプロデューサーとして活躍後、オリエンタルランドの常務取締役として東京ディズニーランドの誘致から開業まで関わっていらっしゃった方です。

◆ウォルター・イライアス・ディズニー
デイズニーキャラクターの生みの親で、ディズニーリゾートの創立者です。

本書で印象に残った言葉が3つありました。

「セザンヌもマチスも、壁にかけたらもう飯食わんのよ」
小谷正一が1946年5月に梅田の阪急百貨店で開催した『泰西名画展』を振り返って語ったインタビューで出た言葉です。

「その連中は泣いても笑ってもメシを食わなきゃならんだろう。きみが、そこまで理屈で数字を突き詰めたのなら、今度はひとつ、みんなの食いぶちを、肚づもりの時間数で割ってみりゃいいじゃないか」
小谷正一がラジオ局の広告費としてスポンサーから徴収する電波料の設定に悩んで、日本電報通信社(のちの電通)社長の吉田秀雄に相談したときに、吉田から言われた言葉です。

「どんなプレゼンの準備も、48時間あればできる」
ABCがディズニーランドへ50万ドルの出資を決めたロイ・ディズニーのプレゼンで使われた、画家のハーブ・ライマンが描いた図面と、ビル・ウォルシュが書いた企画書制作にかかった時間から得た教訓です。

どれも新しい未来を切り開いた言葉。
新しい未来は、枠に囚われない発想から生まれることを、改めて感じた一冊となりました。

「エンタメ」の夜明け』(馬場康夫さん)