今後登壇予定の研修プログラムで参考になればと思って手に取りました。
東大物理学者が教える「伝える力」の鍛え方』(上田正仁さん)


最も印象に残った箇所はここでした。
◆「問題を見つける極意」は、集め、捨てること
問題の核心に近づくための最も重要なポイントは、情報を集め、内容を理解したうえでそれを捨てることです。
この作業は、真っ暗闇の洞窟で出口の方向を探す行為に似ています。
暗闇に閉じ込められたら、最初は誰でも灯をともして周りを確認するでしょう。
これは情報を集めることと同じです。
それですぐに出口が見つかることもあります。
しかし、それで解決しなかったら、どうしたらよいでしょう。
次に私たちがすべきことは、灯りを消すことなのです。
そうすることで、出口からかすかに届く光、風、音を感じ取ることができます。
つまり、余計な情報を遮断し捨て去ることで、出口を見つける感覚を研ぎ澄ますことができるのです。

参考になった考え方

◆まず、「問題を見つける力」を養おう
「問題を見つける力」を身につける極意は、人との対話、そして自分との対話の積み重ねを通じて問題意識を煮詰めていくことなのです。

◆「分からない」を分類して「何がわからない」かを明確にする
私たちが直面する「分からない」は、その問題の性質や思考の段階によって、だいたい次の3つのパターンに分けられます。
・事実を知らない
⇒答えの調べ方を考える
・答えが分からない
⇒自分の頭で考え始める
・何が分けからないのか、分かっていない
⇒何が分からないかを明確にする

◆地図メソッド
情報地図を作成することで問題の本質を抽出し、取り組みたい問題を選別することができる
1)テーマに関連ありそうな情報の収集
2)情報をふるいにかける
3)1)と2)を繰り返す
4)情報地図の作成
「分かっていること」と「分かっていないこと」をリスト化
5)本質の抽出
6)問題の選別
「分かっていないこと」のリストから「分かりたいこと」をピックアップ
自分の力を最大限発揮すれば解決できるオリジナルな問題を選ぶ
7)問題の解決

◆あえて回り道をする「キュリオシティ・ドリヴン」の方法
ゴールオリエンテッド(goal-oriented)
目的志向型
目標(ゴール)を明確に定め、そこに向かって最短距離を一直線に進んでいこうとする目的志向型のアプローチ
キュリオシティ・ドリヴン(curiosity-driven)
好奇心主導型
ゴールとは一見関係なさそうな方向に、好奇心のおもむくままに進みます。
一見、非合理・非効率に見えますが、ゴール・オリエンテッドとはまったく違う、当初の目的に縛られない自由な発想を得ることができるのが特徴です。

◆再び「創造の時代」へ
創造⇒安定(マニュアル)⇒破壊の時代を交互に経験しながら、柔軟性に富む社会システムを築いてきた日本は、今再び想像の時代を迎えつつある
◆創造の時代
想定外の出来事への適応
自然環境・災害・事故
◆マニュアルの時代
想定内の出来事に対するマニュアル化
安全・安心の確立

次々と押し寄せる問題に対して、すぐに答えを求めがちですが、ときにはじっくり向き合って考えることも必要だと感じました。

東大物理学者が教える「伝える力」の鍛え方』(上田正仁さん)