以前読んだ『ザ・ゴール コミック版』が面白かったので、手に取りました。
エリヤフ・ゴールドラット 何が、会社の目的を妨げるのか
(ラミ・ゴールドラット)

興味深いと感じたこと

欧米のマネジメント手法には、システム内に存在する複雑性、不確実性、コンフリクトに対するアプローチに、三つの大きな歪みがあります。
1、「複雑性に対するアプローチにおいては、システム全体を多くのサブ・システムに分割し、それらがあたかも独立したユニットであるかのように個々のパフォーマンスの最大化を目指している」
-しかし、これは組織全体に有害な部分最適を広めることになります。
2、「不確実性に対するアプローチでは、詳細な予測を立て、これに依存している」
-つまり予測が、あたかも現実のことであるかのようにとらえ、その詳細な数値に「忠実に」従おうとすることで歪みが広がっていくのです。
3、「コンフリクトに対するアプローチでは、相対する二つの両極端な状況について妥協を求めている」
-システム全体にどっちつかずの状態が広まることでパフォーマンスは迷走し、マネージャーは常に「火消し」作業に追われることになるのです。

クリティカルチェーンによって取り除かれる三つのコンフリクト
・不確実性を抱えた見積もりが約束納期になってしまう
・プレッシャーにより、優先順位が決められてしまう
・行った努力の度合いで、プロジェクトの進捗が測られる

社会科学ではコンフリクトが起きると妥協の道を探そうとします。
自然科学では妥協はしません。
そもそも自然科学では「現実にはコンフリクトは存在しない」を信念としているからです。
対立が起きるとすれば、それは私たちが現実に対して、間違った前提条件を考えているからだ、と考えるのです。
それを改めれば、対立は解消することになります。

イスラエルにある博士の墓標には、次の言葉が刻まれている。
人はもともと善良である
対立はすべて取り除くことができる
どんなに複雑に見える状況も、実は極めてシンプルである
どんな状況でも著しく改善することができる。限界なんてない
どんな人でも充実した人生を達成することができる
常にウィン-ウィンのソリューションがある

フォードと大野が目指したものはほとんど同じであり、祖の共通点は次の四つにまとめられる。
・流れを改善する(あるいはリードタイムを短縮する)ことが、オペレーションの主たる目的である
・この主たる目的は、過剰生産を防ぐために、「いつ生産しないのか」をオペレーションに伝える実践的な仕組みに置き換えられるべきである。フォードはスペースを、大野は在庫を用いた
・流れをバランスさせるプロセスを用意しなければならない
・部分的な効率は犠牲にしなければならない

エリヤフ・ゴールドラット 何が、会社の目的を妨げるのか
(ラミ・ゴールドラット)