いただいたお題のコラム執筆に役立ちそうだと思って手に取りました。
ヤフーの1on1』(本間浩輔さん)


著者の本間さんはヤフーの人事部門でトップを務めており、1on1のことを調べていると必ず出てくる方です。
本書では1on1を「”わざわざ定期的に”上司と部下との間で行う1対1の対話のこと」と説明しています。
印象に残ったフレーズがいくつかありましたが、最も印象に残った言葉をタイトルにしました。

◆今日は何を話そうか
「今日は何を話そうか」という切り出しは、ヤフーの1on1の考え方を表す象徴的な一言です。
この切り出しの要諦は、部下がテーマを決めることです。
なぜなら1on1は部下のために行うものであり、上司が聞きたいことを聞く場ではないからです。

印象に残った他のフレーズ

◆経験学習を促進させる
経験学習とは、文字通り経験から学ぶことに重きを置く人材育成の方法で、職場での経験を学びに換えて、次の仕事経験に活かしていくという考え方です。

◆「7:2:1」の理論
これは、人の成長を決める要素の比率と言われていて、7割は「仕事経験から学ぶ」場合、2割は「他者から学ぶ」場合、そして残り1割は「研修や書籍から学ぶ」ことを示しています。

◆コルブの経験学習モデル
人が経験から学ぶときは、「具体的経験→内省(振り返る)→教訓を引き出す(持論化、概念化)→新しい状況への適用(持論・教訓を活かす)」というサイクルをたどるというものです。

◆アサインよりチョイス
これは、社員が会社からアサインされる仕事をするのではなく、社員が職業観に気づき、自ら仕事をチョイスするような会社にしたい、ということです。

◆コミュニケーションの定義
ヤフーでのコミュニケーションとは、「自分の意図が相手に伝わって、相手のが意図に沿って動いてくれること」です。

◆アクティブリスニング
ヤフーではアクティブリスニングとあえて英語(カタカナ)で表記し、「アクティブに聞く」ということだから、ただ黙って相手の話を聞くのではなく、うなずいたり、相槌を打ったり、相手が発したキーワードを繰り返したりすることが大切であると言っています。

◆三つの働きかけ
コーチング
ヤフーでは「コーチングとは、部下が経験から学び、次の行動をうながすための質問を主としたコミュニケーション手法」としています。
ティーチング
ティーチングとは文字通り、知識や技術を知っている人から知らない人に教える行為を指します。
フィードバック
ヤフーの1on1に限定すると
・上司が部下に期待する仕事の水準と、部下がもたらした成果との差を示すもの
・いっしょに働く周囲にとって、対象者(部下)がどのように見えているかを返すもの

◆WHYを社員に伝える
具体的には、
「なぜ1on1をするのか?」
「ヤフーが1on1をすることによってどう変わりたいのか?」
というような、人事サイドの思いと要望を伝えていったのです。

「ヤフーは言葉や言霊を大切にする文化がある」を裏付けるエピソードが豊富に紹介されていて納得しました。

ヤフーの1on1』(本間浩輔さん)