田原総一朗さん、朝まで生テレビ!の印象から敬遠していましたが、この本は興味深く読めました。
AIで私の仕事はなくなりますか?

AIで私の仕事はなくなりますか?

◆グレッグ・コラードさん(グーグル・ブレイン創業者)
「たしかにAIによって仕事の内容が変わるということはあります。
その仕事の一部の業務をAIがやる、支援するということはありますが、仕事の内容は変わっても、人間がやらなければならないことはたくさんあります。
たとえば、蒸気機関が発明された第一次産業革命のとき、機械に仕事を奪われると危惧して、職人たちが機械打ち壊し運動(ラッダイト運動)などを行いましたが、産業革命の結果、むしろ仕事はどんどん増えました。
これと同様のことがAIの場合にもいえると思います」

◆松尾豊さん(東京大学大学院工学系研究科特任准教授)
「僕は絶対にそんなことはないと思いますよ。
今でも江戸時代の生活レベルでいいんだったら、仕事しなくていいんですよ。
だけど仕事しているじゃないですか。
やっぱり人間というのは、競争をするものだし、認められたいと思うし、何か人よりいい思いをしたいという気持ちを強く持っていて、そういう人間たちが集まって、それぞれに仕事をして、よりよいものを目指しているので、それは変わらないと思います」

◆西川徹さん(プリファード・ネットワークス社長)
「あまりその心配はしていません。
(中略)
だから、僕はAIは人間の仕事を奪うのではなく、能力を拡張するためにあると思っています。
たとえば、馬車の時代に自動車が出てきたら人間の仕事がなくなるのかと思ったら、自動車をもとに新しい産業がどんどん出てきました」
「技術が発展していくと、もっともっと創作活動をする人が増えて、その市場が盛り上がるはずです。
確かに、既存の産業の一部はシュリンク(縮小)するだろうと思いますが、もっと大きな新しい産業を生み出す可能性を、常にテクノロジーを秘めてるのではないか、と僕は思っています」

◆冨山和彦さん(経営共創基盤代表取締役CEO)
「こういうテクノロジー・イノベーションの歴史は、昔の道具の発明、自動車の発明、全部同じです。
産業革命のときも同様で、職人たちは機械に仕事を奪われるのではないか、と機械の打ち壊し運動まで起きたのですが、結果として仕事はどんどん多くなった。
汎用AIが人間の脳に取って代わるなんていうのは、夢のまた夢ですよ。
AIに取り組んでいる人々は、そんなことは思っていないはずです」

◆奥正之さん(三井住友ファイナンシャルグループ名誉顧問)
「アメリカの場合はすぐに人を切れるので、フィンテック絡みで、おそらく人は減らせるのだろうと思います。
野村総研がオクスフォード大学の学者たちと組んで2015年12月に、AIの普及によって10~20年で日本人の仕事の49%が失われる可能性があると発表していましたが、その中でも銀行の事務部門の仕事が失われると指摘していました。
もちろん、そういう部門での人員縮小が当然ありますが、それには時間がかかり、他の部門に移すとか、新人の採用を減らし、辞めた人の補充をしないということで充分対応できます。
リストラは考えていません。
むしろ、少子化による人手不足にどう対応するか、に頭を悩ませているのです」

◆井上智洋さん(駒澤大学経済学部准教授)
「私は、そんなに起きないと思います(笑)。
なぜかと言いますと、技術的な代替可能性を言っているだけで、実際に導入されるかどうかはわからないし、導入のコストというのもあります。
それに経営者がどれだけ理解できるか、という問題もあり、スーパーのレジ係やホテルのフロント係などを無人化するのを、ユーザーが嫌がるというのもけっこう大きいと思います」

大谷更生だからできること、これからも追い求め続けます。

AIで私の仕事はなくなりますか?』(田原総一朗さん)