大谷更生総合研究所合同会社

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11.当てられるのは好きですか

私は受講者として様々な業種の方が集まる公開型セミナーにオンラインで参加する場合、強制でなければカメラはオフにします。
なぜカメラをオフにするかというと、一番の理由はカメラをオンにすると当てられる確率が高くなるからです。

先日受講したセミナーがそうでした。
予定終了時刻10分前に質疑応答に入ったところ、質問が一段落したところで講師がカメラをオンにしている方を当てだしたのです。
指名での質疑応答はダラダラ続き、終了予定時刻を過ぎても終わる気配が見えなかったので、不本意ながら黙って退出しました。

私は当てられるのが嫌いです。
当てられたらドキっとして、言葉を口にする前に
「間違ったらどうしよう」
「こんなことを言ったら笑われるんじゃないか」
と不安になります。

さらに受講中ずっと
「当てられるんじゃないか」
という緊張状態が続くと講義に集中できなくなります。
役立つ情報を提供してもらっているのに受講後は何も残っていない、そんな事態を招いてしまう危険性が高まります。

対面型の研修やセミナーを自由席にすると、たいてい後ろの席から埋まっていきます。
講師に近い一番前の席が埋まるのは最後。
開始直前に会場に入ってきた方が
「ここしか空いてないのか…」
とガッカリした様子で着席する。
その理由は、講師に近い一番前の席に座ると
「当てられるんじゃないか、嫌だな」
という心理があるのではないかと思っています。

私が様々な年代や業種の方が参加する公開型セミナーで講師を務めるとき、最初に必ず伝えることがあります。
「当てません」

講義の最初にこう呼びかけます。
「みなさんは当てられるのは好きですか?
 私は受講生として参加するとき、当てられるのは嫌いです。
 だから、お約束します。
 講義中、みなさんを当てることはしませんので、安心して受講してください」
そう伝えると、心の安堵の声が聞こえ、会場の空気が和むような気がします。

私は講師を務める研修やセミナーで安心安全な場を作ることを、こんな感じで心がけています。

 
本コラムは冊子「売れ続ける講師ノウハウ大公開」に掲載しています。


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