私が講師を仕事として本格的に取り組み始めたのは2011年なので、2023年で13年目。
今までに44都道府県777箇所(2023/12月時点)で講師を務めています。
講師で全国各地を訪れている様子をSNSに投稿しているのをご覧になった方から
「講師の仕事を増やしたいのですが、どうしたらよいでしょうか」
と相談いただくことがあります。
大谷更生の講師行脚記録
https://otani-kosei.com/category/column/instructor/
相談してくださった方へ私が最初に伝えるのが、2種類の講師という切り口です。
①俳優型講師
②自作自演型講師
①俳優型講師とは、主催者や研修会社が用意したテキストを使って務める講師のこと。
舞台に例えると、与えられた役を台本に沿って演じる俳優のような役割です。
俳優型講師が求められるのは新入社員研修など、受講者が複数のクラスに分かれる場合。
クラス毎の理解度のバラつきを避けるために、用意したテキストを漏れなくスムーズに進めることができる俳優型が求められます。
②自作自演型講師とは、自分が作ったテキストで研修やセミナーを行う講師のこと。
舞台に例えると、自分で書いた台本を自分で演じる脚本家兼俳優のような役割です。
自作自演型講師が求められるのは、専門知識や技術など明確なテーマが設定された研修やセミナー。
講師ならではの知識や経験に裏付けられた独自ノウハウが求められる場面です。
では、講師の仕事を増やすにはどうしたらよいか。
私のおススメは①俳優型講師と②自作自演型講師、両方できるようになることです。
①俳優型講師は講師経験が少なくて自分のコンテンツを持っていない方が多く、②自作自演型講師は講師経験が豊富で自分のコンテンツにこだわりが強く、他人のコンテンツで講師をやりたくないと考える方が多いように感じます。
これから講師として活動の幅を広げていきたい方は、まずは①俳優型で経験を積みながら、自分独自のコンテンツを開発して②自作自演型ができるように準備を進めて、将来的には両方対応できるようになる。
そうすれば、講師として声がかかる機会が増えるはずです。
私は①俳優型と②自作自演型、両方とも対応可能です。
私が①俳優型講師として講師を務めるとき、事前準備の中で取り組んでいることが2つあります。
ひとつは受講者に「この人だったら安心して教わることができる」と感じてもらえるようにすること。
言い換えると信頼感を感じてもらう工夫です。
そのために必要なのは、知識やスキル、ノウハウなど。
なぜ、あなたがそれを教えることができるか?
を裏付けるものです。
そのために、担当分野の知識やスキルの習得に努めるだけでなく
・講義や演習をスムーズに進行できるように予習やリハーサルを重ねる
・質疑応答でスムーズに対応できるように想定問答集を用意する
・直前までテキストや解説の一字一句にこだわる
など、できる限り準備を重ねて本番に臨みます。
もうひとつは研修内容と自分の経験やエピソードとの関連付けです。
関連付けを行う理由は、なぜ私がこの研修で講師を務めるのかを受講者に納得してもらうためです。
研修で伝える内容の中から過去に実践した経験があることを自己紹介に含めたり、研修内容の通りに取り組んだらうまくいった、研修内容の通りに取り組まなかったら失敗した、といった自分の経験をエピソードとして紹介したりします。
そのため、自己紹介は研修テーマに合わせて変えています。
研修内容に関係する経験やエピソードを盛り込むことで、伝える内容への説得力を増すことができるからです。
私が①俳優型の企業研修でIT系はじめエンジニアの受講者と相性がよいのは、私が元SE(システムエンジニア)で、紹介するエピソードが受講者に共感いただけているおかげでは…と考えています。
本コラムは冊子「売れ続ける講師ノウハウ大公開」に掲載しています。
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